大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)740 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人代理人今益之助の上告理由について。

時効は、時効によつて直接に利益を受ける者或はその承継人がこれを援用した場

合、右以外の者も時効による権利の取得を主張し得るものと解するを相当とするこ

とは、所論の通りである。(大審院、昭和一〇年一二月二四日第五民事部判決、民

集一四巻二〇九六頁以下参照)。しかし、本件記録によると、所論Dが、所論取得

時効を援用して居た事実を確認するに足る措信し得べき証拠資料もなく、所論Eそ

の他の者については、従来その取得時効完成の主張さえ為されて居た事迹が顕われ

て居ないのである。されば論旨は違憲を云う点もあるがすべて、原判示にそわない

事実、新しい事実に基くものであり、その前提において失当であつて採用し得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁利所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 垂 水 克 己

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